保育士の資格とは?保育士として働くために必要な資格・試験などを解説

保育士の資格とは?保育士として働くために必要な資格・試験などを解説

保育士は、主に保育園などで子どもの世話をする人たちを指します。子育てそのものには多くのママがそうであるように、専門的な資格は不要で、子どもの世話をするだけなら資格がなくてもできそうなイメージがあります。ただ、業務として保育を行う保育士になるには、所定の国家資格が必要です。今回は、保育士に必要な資格について解説します。

「保育士」とは?

まず「保育士」とはどんな仕事なのか、ご存知でしょうか。保育士は、保育園など子どもを預かる児童福祉施設において、子どもの世話や教育を行う仕事です。

保育園は、地域の子ども達を一手に預かり、一定時間、教育や集団生活をさせる場です。挨拶や体操などの基本的な教育から、おやつや食事の世話、自由な遊び時間などを設けて安全に遊ばせることなど多種多様な仕事があり、親御さんが迎えに来るまで、子どもを責任持って預かります。

単に子どもの世話ができればいいというわけではなく、いかに子どもを危険から守るかを意識しなければなりませんし、社会生活に支障が出ないように集団生活に慣れさせたり、健康的な食事を与えたり、お昼寝の時間には快適に寝かしつけるなどさまざまな配慮が必要です。

「保育士」資格は国家資格!

日本で保育士として働くには、「保育士資格」が必要です。

保育士資格は国家資格であり、児童福祉法によって明確に規定された専門職です。かつては同じ児童福祉法によって規定された「保母資格」というものが設けられていましたが、保母というのは女性を指す言葉であり、男性には当てはまりませんでした。

徐々に男性で保育の仕事を志す人が増えてきたこともあって、男女雇用機会均等法の改正に伴い、「保育士資格」という国家資格が整備されることとなりました。この保育士資格の誕生は実は2003年と比較的近年であり、意外にも歴史が浅い新たな資格です。

保育士資格を取得するための方法とは?

保育士資格は国家資格であるため、所定の単位を取得するか、国家試験を受け合格しなければ、資格を取得できません。保育士資格を取得する方法には大きく分けて以下の3つの方法があります。

養成校で所定の単位を取得し卒業する

保育士資格は国家資格ですが、国家試験を受けることは必須ではありません。厚生労働省が指定する養成校に所定の年数通って、保育士資格に必要となる単位を取得し卒業することで資格が取得できます。ここでいう養成校とは、たとえば短期大学、四年制大学、保育の専門学校などです。

また、四年制大学や短期大学の場合では、保育士資格とあわせて「幼稚園教諭」の資格を得ることもできる場合があり、より将来の道筋が幅広くなるメリットもあります。

国家試験を受けて合格する

意外にも、保育士資格は独学や通信教育でも取得できます。ただし国家資格となりますので、養成校での資格取得と異なり、養成校でしっかり学んだ保育士資格取得者と同等の能力や知識があるかどうかを判断するために国家試験が課せられます。

保育士試験は、筆記が8科目、実技が2科目あります。国家試験の合格率は低く、平成30年度はわずか19%ほどで、難易度はかなり高い試験となっています。

しかし、保育士試験は元々合格した科目は3年間有効となりますので、全ての科目に合格しなくとも、一部だけ合格しておけば向こう3年は再試験が免除され、不合格だった科目に注力して試験を受けられます。さらに2016年から保育士試験は年2回実施されるようになったこともあり、取得できるチャンスは飛躍的に大きくなりました。

地域限定保育士からステップアップ

また、昨今では保育士不足が大きな懸念となっており、そうした現状を受けて各都道府県のみで保育士業務を行える簡易的な資格「地域限定保育士」というものも設けられており、そうした補助的な資格から徐々にステップアップする方法もあります。

なぜならば、地域限定保育士であっても、3年後には全国どこでも働くことが可能となるからです。また、地域限定保育士試験と保育士国家試験で被っている科目については、地域限定保育士取得時に合格した科目は保育士試験を受ける際に免除となります。

また、本来なら試験として課せられる実技科目について、試験ではなく講習会という形で実技を習得できるなど、この制度にさまざまなメリットがあります。

保育士資格取得だけでは保育士になれない点に注意!

なお、保育士の資格を取っただけでは、保育士として働くことはできない点に注意が必要です。保育士は国家資格で、単位をとるか試験に合格すればなるのでは、と疑問の方も多いことでしょう。しかし、保育士資格を得た後にもうひとつ、手続きが必要となるのです。

それは、国家資格取得後に、各都道府県知事に対して保育士としての登録申請を行うことです。申請手続きを経て、各都道府県において保育士登録が完了すれば、正式に保育士として働くことが可能です。保育士試験に注力するあまり忘れがちになりますが、手続きは必須ですので手抜かり無いように気をつけましょう。

まとめ

以上、保育士の資格について、資格の特徴から資格取得に必要な方法、注意点などを一通り網羅的に説明してきました。保育士試験の難度は高いといえますが、地域限定保育士試験など新たな制度ができたことや、試験の回数が増えた事で比較的取得しやすい環境が整ってきました。

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